番外編 はむはむヘヴン 年越し編(中啓ver.)

  「テチテチテチテチ・・・テチテチテチテチ・・・」
  今日、俺は王様ハムの手伝いをしないで一人で大掃除をしてた。去年の埃のない綺麗な部屋で中嶋さんハムと新年を迎えたいから。それに、こんなことで中嶋さんハムの手を煩わせたくもなかった。中嶋さんハムが帰って来るまでに終わらせたら、良い子だって褒めてくれるかな。そんなことを考えながら、俺は大きなゴミ箱を持って慌ただしく部屋の中を駆け回ってた。
  掃除の基本は、まずは要るものと要らないものに分別すること・・・なんだけど、なぜか先刻から捨てるものが一つも出て来なかった。元々片づいてる部屋だから、それは当たり前かもしれない。でも、これじゃあ掃除にならない!そこで、俺はゴミを求めて、あっちの棚やらこっちの引き出しと色々な場所を穿りまわしてた。だから、中嶋さんハムが帰って来たことにも全く気づかなかった。
  「そこで何をしている、啓太ハム?」
  「あっ、おかえりなさい、中嶋さんハム」
  クローゼットを漁ってた俺は振り返って照れ笑いを浮かべた。ちょっと予定が狂ったけど・・・まあ、良いか。別に悪いことしてる訳じゃあないし。
  「また派手に散らかしたな。そんなにお仕置きされたかったのか?」
  「ち、違います!今は大掃除の途中なんです!」
  俺は視線を戻すと、再び奥へ向かってごそごそと中をかき分け始めた。
  「そうは見えないな」
  中嶋さんハムは小さくため息をつくと、ムギュっと俺の首根っこを掴んでクローゼットから無理やり俺を引きずり出した。
  「やあ・・・やだあ、掃除~」
  手足をパタパタと振って俺は抵抗した。すると、中嶋さんハムは厳しく俺にこう言った。
  「お前は物を捨てられないから掃除にならない」
  「・・・っ・・・だって、中嶋さんハムは物がなさ過ぎるから」
  しゅんっと俺は項垂れた。
  「俺が取っとかないと、二人の思い出が・・・」
  本当の思い出は胸の中にしかないのはわかってる。でも、俺はきちんと触れるものも欲しかった。だって、中嶋さんハムは凄く格好良いから。まだ子供っぽいとこがある俺じゃあ絶対、釣り合わない。もし、中嶋さんハムに嫌われたら・・・そのとき、思い出の品が一つもなかったら・・・俺、どうしたら良いんだろう・・・
  そう思ったら、じわっと目に涙が浮かんできた。中嶋さんハムは俺をソファに座らせると、ゆっくり室内を見回した。
  「まだこれしかないのか。良いのか、啓太ハム・・・これから先、もっと物が増えるぞ」
  「・・・!」
  「この部屋が足の踏み場もないほど物で溢れ返っても、お前は今と同じことが言えるのか?」
  「言えます!中嶋さんハムとの思い出なら、俺、もっと一杯欲しいです!」
  嬉しくて、俺は中嶋さんハムにギュッと抱きついた。それって、中嶋さんハムも俺と一緒にいたいってことだから・・・この先も、ずっと!
  そうか、と中嶋さんハムは優しく俺の頭を撫でた。
  「なら、さっさとここを片付けるぞ」
  「はい!」
  「それが終わったら、啓太ハム・・・お仕置きだ」
  「・・・っ・・・!」
  その言葉に、さっと俺は蒼ざめた。
  「で、でも、これは思い出の品だから・・・増えても良いって中嶋さんハムも・・・」
  「それとこれは話が別だ。こんなに部屋を散らかした悪い子には、当然、お仕置きが必要だろう」
  中嶋さんハムは指ですっと眼鏡を押し上げた。
  「や、やだ~!」
  逃げようとする俺の腕をしっかり捕まえて、その後、中嶋さんハムは鬼の様に俺をこき使った。お蔭で、部屋は直ぐ元通り綺麗になった。それから後は俺達だけの秘密の時間・・・って、あれはそんな可愛いもんじゃない!中嶋さんハムの馬鹿~!  

Comment

大掃除はなさそうです

中嶋さんはいつも部屋が片付いていそうなので、
啓太もほとんど掃除をすることがなさそうな感じです。

中嶋さんはあまりモノには執着しなさそうだし、啓太が
いれば満足なんだろうなぁ。
でも啓太は中嶋さんとの思い出の品は全部取っておきそうなので、
そのうち部屋の中も思い出でいっぱいになりそうです。
啓太に捨てないでって、うるうるしながら頼まれたら、
捨てるに捨てられなくて、中嶋さんもちょっと困りものですね(笑)。

2011/01/10 | Pote[URL] | Edit

中嶋さんと掃除

中嶋さんにしたら、ここに最高の思い出の品(=中嶋さん)がいるのに物を取っておきたがる啓太は理解し難そうです。中嶋さん、物にまで密かに嫉妬しそうです♪後片付け(笑)は多分、中嶋さんハムは指図するだけで、啓太ハムが必死に働いたと思います。ずるいです、と啓太ハムが頬を膨らませても、お前が散らかしたのだろう、と一言で切り捨てられそうです♪
実際、中嶋さんが掃除する姿は思いつきません。でも、良く気のつく意外とマメな人なので、啓太のいないときにこっそり掃除しているのかもしれません。はたきを掛けたり、掃除機でゴミを吸い取ったり・・・う~ん、やはり想像出来ないです(笑)

2011/01/10 | Grace[URL] | Edit

        

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